有馬記念でその他のみなさんは買えるのか
有馬記念検討第6回目は、その他のみなさんです。これまで、取り上げた6頭では、原則として出走した全レースを振り返りましたが、今回は、余りにも数が多くなるため、要点となるレースのみを取り上げ、その他は割愛させていただきます。
1枠1番ポップロック。鞍上ペリエ騎手。
2、3歳時は、冴えない成績だったポップロックですが、それは、この馬が成長途上で、出たレースでの相手がたまたま強かったため。例えば、若駒Sでは、ディープインパクトの全兄ブラックタイドや、素質馬ケージーフジキセキに次ぐ3着に入線しています。その他のレースでも、よく見ると、相手が強いながらも善戦しています。ただ、善戦しつつもあと一押しが足りないのは、ジリ脚っぽくて、決め手がないということでしょう。
そんなポップロックが変わったのが、5歳時、休養明けで臨んだ、4月の阪神芝2200mの平場の500万下のレースでした。上がりの競馬を先行して、5馬身差の圧勝。後にオープンに上がるような馬なら、平場の500万下くらいは圧勝してもおかしくはないのですが、それでも、後の活躍も納得の勝利でした。
このレースから3連勝して、2度目の重賞挑戦となる目黒記念は1600万条件の身でありながら3番人気におされました。このレースでは好位から進んで優勝。ハンデ差が3.5キロあったとはいえ、05年春の天皇賞0.3秒差3着など実績馬アイポッパーをクビ差2着に退けての勝利で、GⅠでも上位にくることができる能力を示しました。
日本のGⅠには目もくれずにオーストラリアGⅠ芝2400mのコーフィールドCへ。結果は7着でしたが、1着馬とのタイムはほとんどなく、慣れない環境の中でよく頑張っていたと思います。
オーストラリアGⅠ芝3200mのメルボルンC。結果は、勝ったデルタブルースからアタマ差の2着。先行して、早め先頭から押し切ったデルタブルースに対して、ポップロックは差してきていました。馬群をさばくために時間がかかったために差し遅れたと見るか、デルタブルースが先行勢を潰した後に伸びてきた2着と考えるかで、この馬の評価は変わりそうです。前者ならば、勝ったデルタブルースよりむしろ高く評価できそうですが、後者ならば、そう高い評価は与えられません。言ってみれば、デルタブルースが勝った菊花賞で、デルタとまともに勝負したコスモバルクが一杯になったあとで、突っ込んできたホオキパウェーブやオペラシチーのような感じでしょうか。どちらも、菊花賞の後、期待されたほどの活躍は、今のところしていません。ポップロックのこのレースでのパフォーマンスをデルタブルースよりも上にとるか下にとるかは判断が難しいと思います。
それで、ポップロックが今回の有馬記念で買えるということですが、
1、条件戦を連勝してきて以来2200m以上の距離を使われており、2500mの目黒記念を勝ち、3200mの海外GⅠで2着など、距離適性は問題なし。
2、アイポッパーに勝ち、デルタブルースとも接戦をするなど、ある程度上位ともやれる裏づけがある。
3、不良馬場で行われた条件戦を6馬身差で圧勝。稍重の目黒記念を勝つなど、道悪は得意そうで、馬場が悪化するようならさらに期待できる。
4、4連勝で目黒記念を勝った後に、大きく負けたレースはなく、勢いがあり、成長が感じられる。
以上から、ポップロックは今回の有馬記念では、穴馬としての価値は十分にあると考えます。確実に好走が期待できるタイプではありませんが、面白い馬という感じでしょうか。
しかし、オッズをみると、ちょっと売れすぎている感じで、もしもこのままオッズが推移するならば、かなり買いにくい馬です。3年連続でこのレースを制したペリエ騎手が騎乗するというのも影響しているのかもしれませんし、すでに底が見えた実績馬よりも、可能性が感じられる馬ということなのかもしれません。自分だけがそう思っているのならよいのですが、みんながそのように感じて、すでにオッズに反映されているようでは、穴馬としての価値は半減していると考えた方がよさそうです。
6枠9番トウショウナイト。鞍上武士沢友治騎手。
3歳秋から、3連勝して、重賞の京都記念に挑み2着したことで一躍注目された、トウショウナイト。3連勝と2着の京都記念に共通して言えるのは、馬場が悪かったり、ハイペースだったり、ロングスパートになったりと、しずれもタフなレースだったということ。底力が問われる馬場や展開で強さを発揮しました。
4歳時、京都記念での2着が評価され、日経賞ではコスモバルク、オペラシチーに次ぐ3番人気におされます。レースは、コスモバルクが途中からハナを切って、上がり5F目から11秒台が続くというタフな展開。直線、コスモバルクが一旦引き離しますが、失速し6着。トウショウナイトは、4コーナーでまくって順位を2番手まで上げ、ほとんど勝つ寸前までいきますが、ゴール前ユキノサンロヤルに差されて、ハナ差の2着。失速したコスモバルクを目標に競馬をしたはずなので、最後、他の馬に差されたのは仕方がないかもしれません。
春の天皇賞。2着に粘ったビッグゴールド以外、1着から7着までに入った馬が全て、道中を2桁の順位で競馬した馬という、タフな展開で、0.2秒差4着。この馬も後ろから追い込んできてのものでしたが、GⅠでも上位にこれる実力を示しました。
宝塚記念。逃げるコスモバルクをタップダンスシチーが早めにかわしにいって、先行馬には厳しい流れに。トウショウナイトは差してきて6着と、一見目立ちませんが、この馬に先着した馬を順にあげると、1着スイープトウショウ、2着ハーツクライ、3着ゼンノロブロイ、4着リンカーン、5着サンライズペガサスといずれもGⅠ馬かGⅠ級の馬たち。7着はタップダンスシチー、8着はアドマイヤグルーヴです。春の天皇賞は、メンバーが薄かったという見方もでき、また、3200mの長丁場で実績馬が思うように実力を発揮できなかったために上位にこられた、という見方もできましたが、この時のそうそうたるメンバーでの6着は、この馬の底力を素直に評価していいと思います。
宝塚記念の後7ヶ月休養して、戦線復帰したトウショウナイトでしたが、レースを数多く使うも、なかなか結果を出すことはできませんでした。復活したのは、芝2600mの札幌日経OP。逃げるコスモバルクが後続を引き離しにかかったところをまくって進出。上がり5F目からほとんどペースが変わらないという前年の日経賞と似た展開で、最後はバルクを4馬身突き放して優勝。2着のバルクとは斤量が6キロも軽かったということを差し引いても、強い勝ち方だったといえるでしょう。
京都大賞。超スローペースを先行するも、直線で後ろからきた馬に前に入られ、不利を受けての0.1秒差の3着。勝ったのはスイープトウショウ。不利がなければ、勝っていたかもしれませんが、不利を受けたこと自体、この馬の反応が遅かったことが理由で、負けた言い訳にはできません。とは言え、これまでタフなレースで好走することの多かったこの馬にとって、スローペースにも対応できたことは収穫といえ、地力の強化がうかがえました。
アルゼンチン共和国杯。このレース史上出色のハイペースを早めに進出し、追い込んできたアイポッパーをクビ差退けて優勝。これが重賞初制覇となりました。ハイペースにもかかわらず、自分で動いていってもぎとった勝利はかなり高く評価できます。着差以上の評価が必要かもしれません。
そして今回の有馬記念。
1、2200mから3200mまでの距離で良績があり、距離の不安はない。むしろ、2500前後はもっとも良績のある距離であり、この距離得意と言える。
2、タフなレースを数多く経験してきたことは強み。過去の有馬記念を見てもタフなレースになりやすいレースであり、この点では有利。
3、乗りなれた武士沢騎手が今回も騎乗する。トップジョッキーとはいえないが、このコンビで実績を上げてきている以上、特に不安視する必要もないだろう。
4、このメンバーでの実績は見劣るが、札幌日経OPで斤量差があったとはいえコスモバルクをちぎっている点や、京都大賞典でスイープトウショウと僅差の勝負をしている点、さらに目下の好調ぶりを加味すれば、通用する可能性はあるだろう。
5、重馬場では実績を残しており、馬場が悪化するなら評価を上げたい。
以上、今回の有馬記念で、トウショウナイトは穴馬として高い評価を与えられる馬だと思います。結構、狙って面白い馬だと思います。いまのところオッズも手頃です。
6枠10番アドマイヤメイン。鞍上柴田善臣騎手。
阪神1600mの新馬戦。逃げて平均的なラップを刻んで2着。勝ったのはトーヨースルーオで、この後、デイリー杯2歳S2番人気4着した馬ですが、この2戦のみですでに登録抹消となっており、能力は未知数。この馬に負けたのがアドマイヤメインにとって、仕方ないものだったのか、意外な凡走だったのかは判断がつきかねます。
2戦目京都1600mの未勝利戦。テンである程度速いペースで行って、中盤緩め、ラスト3Fも言い脚を使うというレース振りで後続に1秒の大差をつける圧勝。距離は違いますが、この馬が最も強いレースをしたと思える青葉賞と似たレース振りで、この馬には、こういう走りをするのが最も合っているのかもしれません。
黄菊賞。このレースでアドマイヤメインは、初めて控えますが、先行早め先頭に立ったグロリアスウィークを捕らえきれずに2着。典型的な上がり勝負の展開でした。
エリカ賞。このレースでも控えて、4コーナーでは一旦先頭に立ちますが、タマモサポートとサクラメガワンダーにかわされて3着。この2頭は、現3歳世代では上位の実力馬ですので、彼らを相手に逃げずに、この結果は仕方がなかったのかもしれません。
ホープフルS。アドマイヤメインは、ここ2走と同じく好位からの競馬。レースは、11秒台を計時したのが、ラスト2F目だけという体たらくで、逃げたニシノアンサーを最後まで誰も捕まえに行かないという競馬。ニシノアンサーはフロックもいいところで、この後京成杯で2番人気(8着)したのが不思議なくらいです。アドマイヤメインは、この展開で負けたこと自体は仕方がありませんが、4着で、先着された馬が後々大して活躍していないところを見ても、一連のレースで最も大きく負けた印象が強い一戦でした。ちなみに、香港ヴァーズまでのアドマイヤメインのレースで、中山競馬場のコースを走ったのはこのときだけ。わずかな可能性ではありますが、もしかして中山苦手?ということも考えてみたほうがよいかもしれません。
きさらぎ賞。後にレベルの高いレースと言われるこのレースで、4コーナーでまくる競馬で、5着。先着した馬達は、いずれもこの世代トップクラスの馬達ですから、逃げ戦法を確立する前のアドマイヤメインでは仕方のないところでしょう。
阪神2000mの平場の500万下。鞍上武豊騎手が、もう控える競馬を教えるのはやめた、と思ったのかどうかは分かりませんが、久々に逃げて、道中全く緩みのない平均ペースを作り出し9馬身差の圧勝。2着は決して弱い馬ではなく、この後、京都新聞杯を2着し、ダービー、菊花賞にも出走したアペリティフ。こちらは3着に7馬身差をつけています。このレースで、アドマイヤメインは逃げてこそ実力を発揮する馬だということがはっきりしました。
毎日杯。このレースでは、海外遠征中の武豊騎手に替わって、福永祐一騎手が手綱をとります。逃げて重賞初制覇となりましたが、内にグリーンベルトのできる馬場で、やや恵まれたところもあったと思っています。
青葉賞。テンで速く行って、中盤緩め、ラスト4~3Fでいい脚を使うという変幻自在のレース振りで0.7秒差の圧勝。2着のマイネルアラバンサは、毎日杯の3着馬で、その時は0.3秒差、しかも毎日杯ではグリーベルト出現中で大外枠からのスタートという不利があってのものでした。今回は何の不利もなかったのに逆にタイム差を広げられたわけです。このレースでアドマイヤメインは、長い距離でより強さを発揮する馬という印象を持ちました。
ダービー。馬場状態は稍重。武豊騎手が同馬主のアドマイヤムーンを選んだために、鞍上は柴田善臣騎手。アドマイヤメインは逃げますが、道中は緩めるだけ緩めてスローの上がり勝負に。最後はメイショウサムソンにクビ差かわされて2着。瞬発力勝負では見劣る印象。逃げ馬に乗ってペースを緩めるだけ緩めた柴田騎手の騎乗は文句のつけられるものではありませんが、青葉賞の方がより強く印象に残っており、ある程度速いペースでいった方が持ち味が発揮できる馬という感じがしました。
神戸新聞杯。武豊騎手が大一番を前に、最後に控える競馬を試したのか、逃げませんでした。結果は、勝ったドリームパスポートから0.3秒差の7着。一見逃げなかったのが敗因と言えそうですが、大外からのスタートで、かつこれだけ速いペースになってしまうと、いかなアドマイヤメインでも逃げ切るのは難しかったかもしれません。案外、本当はできれば逃げたかったが、大外でペースが速すぎたので逃げようにも逃げられなかったというのが真実かもしれません。厳しいペースで先行しつつも、タイム的にはそれほど大きく負けたわけではなく、改めて地力の高さを示した一戦でした。
菊花賞。後続を大きく引き離した、1000m通過タイムが58.7という3000m戦にしては恐ろしいほどの猛ラップを刻んで逃げ、中盤では逆に緩めるだけ緩めます。残り4Fで再びスパートしますが、やはり前半の無理がたったのか、残り2Fでペースダウン。ソングオブウインドとドリームパスポートに差されて結果は3着。普通の馬なら、1000m通過58.7というタイムで走った時点で惨敗は確定的で、中盤は緩めたといっても、このペースで3着に粘った地力は驚嘆に値します。
世間的には、このレースでの武豊騎手に対する批判はほとんどゼロですが、正直言って、アドマイヤメインの実力を十分発揮させるために、この騎乗がベストであったとはとても思えません。いくらなんでも、極端すぎます。いくら武豊騎手が「天才」といっても、1000m58.7でいっても中盤緩めさえすれば脚を残せるという計算が成り立つとは思えません。実際、上がり2Fで早くも脚があがっているわけで、それでも3着にこれたのは、全く馬の地力に助けられたということでしょう。『武豊日記』には、「実は狙ってました」と書いています。大逃げ自体は確かに狙っていたのでしょうし、本当だと思いますが、うまく乗れた、と書いてあるところは、本当かな、という気がします。
香港ヴァーズ。JRAホームページの合田直弘さんのコラムによると800m通過が49.3、1200m通過が1分14秒(74.0)とのこと。8着。1着馬から13と4分の1差の惨敗でした。
青葉賞 800m48.1 1200m72.5
ダービー800m50.2 1200m75.2
菊花賞 800m47.0 1200m70.4
香港ヴァ800m49.3 1200m74.0
アドマイヤメインにとっては無理のないペースのはずで、ダービーより多少速く、青葉賞ほどは速くない。菊花賞よりは当然遅いというペース。ダービーをこなしたことを考えると、遅すぎたということでもないように思えます。ダービーの時は、ペースは遅くとも、雨が降ったので内しか伸びなかったのだとか、今回は離して逃げられなかったから、決め手で劣ったのだ、とか考えられることはいろいろあります。香港の馬場が合わなかった、体調が悪かったということも考えられ、このレースをどう評価するかが、有馬記念を検討する上で、重要な課題になりそうです。もっとも、どれも検証不可能に近いことで、どの説をとるかは個人の直感に頼るしかありません。
で、アドマイヤメインが今回の有馬記念で買えるかということですが、
1、今まで逃げでしか勝ったことののない馬で、逃げられることが好走の第一条件。今回は確固とした逃げ馬は、この馬以外になく、展開面では有利。
2、鞍上は柴田善臣騎手。ダービーで、それなりに結果を出している騎手だけに、期待できる。ただし、ダービーはスローペースで逃げているように、最もこの馬にあった騎乗をしてくれるかは不明。
3、実力的には、ドリームパスポート、メイショウサムソンと比べて遜色ないものがあるだけに、ここでも有力。
4、香港ヴァーズの評価の仕方で、今回の取り扱いが大きく変わってくる。調子落ちで惨敗したと考えれば、今回は買えないことになるし、逆に、単に香港の馬場が合わなかったと考えれば、日本に帰ってくる今回は買えることになる。どちらにせよ、前走から、中1週というローテーションでGⅠ連戦ということには違いがなく、疲れがある可能性は否定できない。ローテーションや馬の状態を重視して、予想する人にとっては買いにくい馬であるとは言えそうだ。
このブログで、何度も書いてきたように、個人的には、史上最強クラスの馬だと思っています。香港ヴァーズ出走ということで、ディープインパクトとの対戦が、一度も実現しないのを残念に思っていましたが、今回、思いがけず対戦が実現したのは、本当に喜ばしいことです。まともなら、打倒ディープの一番手。前に書いた「Qちゃんとディープ」の記事のように、ディープインパクトの末脚を封じる走りを期待しています。
上で述べたように、今回状態面では一抹の不安がありますが、この人気なら、前走は馬場が合わなかっただけと考えて、買うのもありだと思っています。
7枠11番スウィフトカレント。鞍上は横山典弘騎手。
前走の敗退が響いたのか、距離が長いと言われているためか、ずいぶんと人気を落としてしまいました。初の重賞連対となった日経新春杯から2着の秋の天皇賞まで、共通して言えるのは、タフレースにだったということ、スローでいって上がり3Fだけのレースというのはありませんでした。前走JCを8着に負けたことで、距離が長いと言う声も聞かれますが、京都2400mの日経新春杯でタイム差なしの2着だった馬に2400mは距離が長いということもないでしょう。前走はスローペースだったために、相対的に速い上がりが使えないこの馬には厳しい展開でした。(これまでの成績をみると、上がり3Fで33秒台の脚を使ったこともありますが、結構各下と思える馬にも負けており、勝ったレースもそれほど離して勝ってはいません。)
それでも、フサイチパンドラやメイショウサムソンあたりとは0.2秒しか負けてないわけで、勝ち馬から大きく離された印象ほどは負けていません。
これまでの実績から考えて、秋の天皇賞2着は、走りすぎ、JCぐらいの走りが本来のものとも考えられますが、この人気なら、むしろ天皇賞で馬が大きく成長した、JCでは後方から行ってスローペースでは展開が向かなかった、と考えて、穴候補として買い目に入れるのもありだと思っています。天皇賞でわずか0.1秒差先着されたダイワメジャーが3番人気なら、距離実績のある分、距離が延びる今回は逆転の目があると考えるのは、むしろ自然ではないでしょうか。大舞台に強い横山典弘騎手の騎乗にも期待です。
7枠12番アドマイヤフジ。鞍上は武幸四郎騎手。
正直、これまでの実績だけでは、ここで買えるという評価はできません。ただ、古都S、日経新春杯と連勝した当時の勢いを考えると、あの時点で、馬が大きく成長していたとも考えられ、実績だけで評価しきれない面はあります。それだけに、馬が充実しつつあった時期に、故障で1年近くの休養を余儀なくされたのは残念でした。未知の魅力はあるといっても、常識的に、ここでの復活は難しく、こういうタイプの馬を買っていてはきりがないのではないでしょうか。
8枠13番ウインジェネラーレ。鞍上は蛯名正義騎手。
04年日経賞。後にGⅠを3連勝するゼンノロブロイを押さえ込んで逃げ切り勝ちしたレースですが、このレースだけで、GⅠでも通用すると考えるのは早計です(あまりいないいとは思いますが・・・)。というのも、ゼンノロブロイは直線で外に出すのにかなり手間取っており、それでクビ差の同タイムなら、まともな勝負では敵わなかったのは明らかでしょう。
このあと、ウインジェネラーレは春の天皇賞14着、交流重賞のブリーダーズゴールドカップを4着、オールカマーで3着という成績を残します。これからの活躍が期待されたところでしたが、片目を失明するのどのアクシデントを発生し、長く戦線を離れることになりました。
復帰して2戦は見せ場もなく惨敗。復活の兆しを見せたのは、オールカマーでした。ラスト6F目から11秒台のラップを刻むタフなレースで、勝ったバランスオブゲームから0.1秒差の6着。6着とは言っても、ここでウインジェネラーレに先着した馬はかなり強力です。1着のバランスオブゲームは宝塚記念で3着し、この勝利も含めてGⅡを6勝もした馬です。2着は、海外GⅠ勝ちのあるコスモバルク。3着は、エリザベス女王杯3着のディアデラノビア。4着は、この後、秋の天皇賞を2着するスウィフトカレント。5着は、このあと富士Sを2着し、キャピタルSを勝ったエアシェイディで、これからの活躍が大いに期待できる馬です。
オールカマーの後、ここ2戦は凡走していますが、もともと中山コースでの実績が最も優れている馬であり、他コースで行われたここ2戦は、度外視してみるのもアリだと思います。有馬記念の中山2500mはベストとも言える条件で、超大穴期待なら、買うのもあり、というのが私の評価です。
8枠14番トーセンシャナオー。鞍上は勝浦正樹騎手。
正直、実績的には、ここで買える馬ではないです。中山2200mのセントライト記念を勝っているので、中山コースの適性はあるかもしれません。それが買い材料といえば買い材料ということになります。実績的には不足しており、この馬を買うぐらいなら、他に買える馬はたくさんいるというのが妥当な評価でしょう。
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